【婚活小説】幻のネット婚活ガールrisa

第5話 Yahooお見合いで恋をして

Yahooパートナーでrisaにメッセージに送ってから早3日。
返事が来ない。
無料会員でも送れるプチメールというのは、
いわは出来合いの定型文を送るだけのものだった。

そんなものでrisaにボクの気持ちを伝えられない。
有料会員になってちゃんとしたメッセージを送ろう。
ボクは迷わず有料会員になった。

そして愛を込めてメッセージ送信ボタンをポチッと押した。

それが3日前のこと。
risaから返事が来る気配がない。
だいいちrisaはあれからYahooパートナーにはログインすらしてないのだから。

またもやタッチの差でrisaを捕まえ損ねたようだ。
いつもならここで更にあと3日待つところだが、
今回のボクは違う。
すぐに行動に移るつもりだ。
これまでの教訓で待つのは得策ではないと悟っている。

スピード感を持って行動すること。
それが大事だ。

ボクが次に選ん婚活サイトは、
Yahooパートナーの姉妹サイトのYahooお見合い。
こちらはお気楽なYahooパートナーと違って、
ちゃんとした婚活サイトだ。
ちゃんとしすぎていて手続きがいろいろと面倒なのが欠点だ。
そのせいでボクはこれまで避けてきた。

でももう目ぼしい婚活サイトは残っていない。
これで掛け持ち6件目だ。
有名大手は全部入会済みなのだ。

手続きが面倒とか言ってられる状況ではないので、
ボクはさっそく入会の申し込みをした。
ここの支払いはYahooウォレットというのを使う。
この登録手続きもやらないといけないので面倒だ。
でも実はYahooウォレットには3日前に登録済み。
Yahooパートナーの支払いもこのYahooウォレットを使うのだ。

だからあと面倒なのは身分証の提出だけだ。
他の婚活サイトとは違って、
Yahooお見合いでは自宅まで本人確認に来るという
かなり面倒な方式を採用してる。
Yahooと提携している運送会社の配達員がYahooからの郵便を持ってきて、
そのとき身分証を確認するらしい。

これが嫌われて会員数が伸び悩んでいると聞いたことがある。
自宅まで来るのは確かにやり過ぎだ。

本人確認に来る日は自宅で待っていないといけないらしい。
でも日時の指定などは出来ないようだ。
普段仕事で家にはいない。
どうしたらいいのだろう。

Yahooお見合いのホームページを見ただけでは、
どうやって日時を合わせればいいのかわからない。
なんだか不親切なサイトだ。
もう入会を取りやめようか。

でもrisaのことを考えるとそうもいかない。
こうしている間にもrisaに馬の骨の魔の手が忍び寄っているかもしれないのだ。

解決策が見つからにまま本人確認の申込をした。
これで数日後にYahooが確認にやって来るはず。
もうどうにでもなれ。

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仕事が終わって家に帰ると、
郵便ポストに郵便の不在票が入っていた。
今日のお昼に郵便を届けに来たが不在だったと。
不在票には電話番号が書かれてある。

僕はとりあえず電話してみた。
すぐに佐川急便の人が出た。
不在票が入っていたこをを告げると名前と住所を尋ねられた。
郵便物はどうやらYahooからのもののようだ。

その日はもう遅いから配達は無理だと言われた。
ちょうど明日が日曜日で仕事が休みだったので、
明日の午前中に配達をお願いした。

Yahooに身分証の確認を申し込んですでに3日が経っていた。
その遅さに苛立ちがつのる。
会員数が伸び悩むのも当然に思えた。

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約束通り佐川急便の人が翌日の午前11時頃やってきた。
Yahooからの郵便を渡された。
そのときに免許証の提示を求められ、
小さな端末で何やら確認作業のようなことをしていた。

無事確認が済み、
佐川の人は帰っていった。
ボクはすぐにパソコンの前に向かった。
3日も待たされたのだ。
もし手遅れだったらYahooお見合いのせいだ。

郵便を開くと暗証番号が書いてあった。
これをホームページに入力すれば、やっと正式会員だ。

だが入力しようとしても出来ない。
エラー表示が出るだけで全然受け付けてもらえない。
ボクは怒りで頭が爆発しそうだった。

すぐにサポートセンターにメールで問い合わせた。
でも休日だからか返事が全然来ない。
結局夜になっても返事は来ず、
その日はそのまま寝るしかなかった。

Yahooお見合いは完全に失敗だった。
手続きがややこしいという話は本当だった。
ネットの口コミも軽視できないな。

翌日は仕事でミスを連発した。
risaに早く会いたいという焦りとYahooお見合いへの憤りで、
精神状態がまともではなかった。
体調もなんだかすぐれなくて早退させてもらうことにした。
頭が重い。熱があるのかも。

家に帰るとすぐにメールをチェックした。
しかしサポートセンターからはまだ返事が来てなかった。
腹が立つのを通り越して、
だんだん笑いがこみ上げてきた。

なんなのだいったい。
しかもYahooお見合いの料金は5000円近くする。
相場よりかなり高いくせにこのサービスの悪さはどういうことだ。

ボクはもう一度暗証番号の入力を試してみた。
一晩たってエラーが治っていないかと期待して。

するとすんなり入力が受理された。
晴れて正式会員になれ、
もうYahooお見合いを自由に使えるようになっていた。

まるで狐につままれたような気分だった。
昨日はどれだけやってもダメだったのに。

この謎はすぐに解けた。
どうやら暗証番号が家に届いてもすぐには入力できないらしい。
佐川急便がYahooに本人確認が済んだことを報告して、
そのあとにやっと入力がOKになるらしい。

うーん、ややこしい。

やはりネットの口コミは本当だった。
慎重というか、まわりくどいというか。

とにかくボクはすぐにrisaを探した。
するとすぐに見つかった。
risaはいつものように会社の休憩室からボクに微笑みかけてくれていた。
右手にはコーヒカップ。左手で頬杖。

最終ログインを確かめると、
1日前という表示が。

昨日ではないか!

佐川が帰ったあとに暗証番号を入力しようと悪戦苦闘していたあのとき、
risaもYahooお見合いにログインしていたのだ。


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